今できる事から始めよ!―あなたには夢としか思えないことを成し遂げる力がある
A・マクギニス著 稲盛和夫監訳
もしあなたが、
不安を抱えずに生活できたらどんなに幸せなんだろう?
この状況で楽観的に生きるのはムリ!
もっと積極的な性格だったら、私も幸せなのに。
そう思っているのなら、この本はオススメです。
あたながこの本を読むことで、前向き人生を歩むための方法が分かります。
困難に立ち向かい、物事を「前向きに考える」精神構造を維持するための現実的な方法を学べます。
これまでの生き方を変えることは、決して容易ではありません。
だからといって、今のままではよくなることはあり得ません。
ならば、もう一度、挑戦してみてはいかがでしょうか?
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✔記事の目次
- 本の内容
- 本の目次
- 私の心に刺さった内容
- 最後に
本の内容
【結論】「最上のものはこれから先にある」と常に信じよ
この本で読者に伝えたいメッセージはこの一言です。
そのために、今の自分にできることは何か?
それを考えて、行動するだけです。
運命はいつからでも自分の手で自由に変えられる
監訳者解説で稲盛和夫氏は、次のように述べています。
これから長い人生を生きる若い人たちだけでなく、自分の人生を意義あるものにしたいと思うすべての人に読んでほしい
自分の心と精神を高めていくことによって必ずや運命を変えることができると信じています。素晴らしい心根というものは、必ず天に通じていくからです。
真剣に生きるためには人生に目的が必要です。怠惰に生きた人と、真剣に目的意識をもって生きた人では、人生というドラマの展開は大きく変わってきます。
著者のアラン・L・マクギニス氏はアメリカの有名な牧師で、精神科医です。
人の心を長く見つめてこられた著者が、多くの事例を引きながら私たちに示してくれています。
人間だけが運命を選ぶ能力を持っている
p246 全ての生命体の中で人間だけが、自分の姿勢を自分で決めて運命を選ぶという能力を持っているのだ。
p247 取り組む姿勢を変えることで、どんな情況も変えられるのだ。手をこまねいたままで生きるに値する人生などない。人は生きるに値する人生を創り出さねばならないのである。
本の目次
監訳者解説 稲盛和夫
第1章 自分の中にあるパワーを信じよ
第2章 とにかく動け! 今できることから始めてみよ
第3章 自分のバッテリーを効果的に上げる「小さな習慣」
第4章 不利な状況の中で積極的に生きる人・不平不満で過ごす人
第5章 自分の信念・決意を補強してくれるものは……
第6章 成功する人は「愛する能力」にもたけている
第7章 「大切にすべきこと、どうでもいいこと」を区別して生きよ
第8章 「現在」だけを直視してベストで生きる!
私の心に刺さった内容
p23 手に負えないような困難をやすやすと克服する人もいれば、ささいな困難にさえ降伏してしまう人もいるのはなぜだろう。
(中略)
心の問題を専門としている私の長い経験を通して得た結論を述べるならば、それはズバリ人生を「前向き」にとらえているか、そうでないかにあるのだ。
(中略)
ただ、彼らは自分自身にやる気を起こさせる方法を知っており、人生のさまざまな問題に対しては「やればできる」精神で取り組むのである。
p27 そこでこの本では、人生の諸問題に果敢に挑み、前向き人生を歩むためのきわめて具体的かつ実用的な方法を提言するつもりだ。困難に真正面から立ち向かうと同時に、物事を「前向きに考える」精神構造を維持するために、現実的で素晴らしい効果があるさまざまの方法を提案しよう。
p28 これまでの生き方を変えることは決して容易ではない。
しかし、あなた自身が自分を積極的に変えていこうと一心に努め、この方法を実践するならば、思いがけないほど莫大な配当を手にすることができるだろう。
p32 (著者が出版社への売り込みに断られたとき、一緒にいた出版エージェントのマイクは)「これだからセールスはおもしろいんだ! 連中のニーズにアピールする売り込み法は必ずある。その方法でアタックすれば、向こうのほうが買わせてくれって頭を下げてくるだろうさ。後は正しいアプローチの方法を見つけ出すだけだな」
私とマイクは同じ一つの事柄に遭遇した。しかし、そのことで私は自分を敗者だと見なした。
(中略)
壁に突きあたると素直に引き下がり、壁の上方や周囲に別の道がないかと打開策を探るのが彼のやり方である。
p36 前向きな生き方とは、自分のまわりに起こったことを何でもかんでも受け入れるという意味ではない。
向こう見ずな態度が災いしてトラブルに巻き込まれた人もたくさんいるのだ。
p39 「私はいつも二つのことを心がけているんです。悪い事態をよくするために自分に何ができるのか、と常に自問すること。それから悪い事態をできる限り避けるために、一歩先んじた計画を心がけることをね」
p46 彼はこうした悲劇の中で多くの教訓を得た。そして、妻の死という悲しみを乗り越えたことで、C・S・ルイスは以前よりひとまわり大きな人間となったのである。
p52 きっと失敗するだろうと何も行わないことこそ、最大の「失敗」である――エドモンド・バーク
p57 ベンジャミン・フランクリンも自伝の中でこう書いている。
「めったに起きないような大きな幸運で人間が幸せになることはほとんどない。幸せは日々の小さな前進が運んできてくれるのである」
p72 博士はこの論文の中で、無気力な人にはふつう、その原因となる過去の苦い体験があることを明らかにしている。
そうした人は「どんなに一所懸命にやっても、それを妨害する強い風が吹くに決まっている。いつだってそうだったのだから……」という結論にたどりつくのだ。その結果、小さな自分の殻に閉じこもったまま、無気力な人生を歩むことになるのである。
p86 人生に「絶望的情況」は絶対にあり得ない。情況に絶望する人間が存在するだけだ――クレア・ブース・ルース
p90 積極人間は悲観的・否定的な人間とベタベタとつき合って無駄な時間を過ごすことはない。自分のバッテリーを充電するには、熱意あふれる人と交わらなければならないことをよく知っているからである。
p95 だからもし自分のエネルギーが漏れかかっていたり、生きる意欲が減衰してきたと感じたら、それはあなたの精神が何か新しい出会いを必要としているということかもしれない。
p101 新しい関係から何かいいものが得られる可能性は大きい。相手があなたよりずっと若かったり、ずっと年長の場合もあるかと思うが、それは願ってもないことだ。
異なった文化圏の人と知り合いになれば、きっと何かハッとすることがあるはずだ。
p103 心を奮起させてくれる冒険なら、とにかく何でもやってみることだ。
p128 「私はね、ベトナムの塹壕の中でじっと腹這いになっていた時に誓ったんですよ。もし生きて無事に家へ帰れたら、どんなに嬉しいことか。そうしたらもう二度とどんな目にあったって、決して不平をもらすまい、とね。だから私には文句というものがないんですよ」
p136 どんなに苦しい時でも、手の届くところにある美しさを味わう能力を育てる生き方を母は教えてくれたのだ。母が私たち子供に一所懸命伝えた姿勢は『真っ暗になれば星が見える』ということだった
p162 道を切り開くたびに曲がり角にぶつかります。私たちはそこで学び、成長していかなければなりません。時につまずくことがあっても、常に自分の信念に向かって前進を続けることです。
p191 詩人サミュエル・ウルマンは人は何年もただ生きているという理由で年をとるのではない、人は自分の理想を捨てることで年老いて行くのだ、と言っている(『青春』)
p200 私は憂うつ症の患者に対し、助けを必要としている人と接触させることがよくある。他の人に好意を持ち手助けをすることで、自分も救われるのだ。
ヘレン・ケラーもこう言っている。
「人生はわくわくする仕事だわ。一番わくわくするのは他の人のために生きている時ね」
p222 ビジネスの世界においては、会議ではほとんどの時間を問題処理に費やすというのが通例となっている。場合によっては、その問題がどんなに困難であるかを確認し合うためだけに開かれることもあるほどだ。
これは実は重大な過ちなのである。ビジネスチームが会談する重要な理由の一つが、互いに鋭気を補給し意欲をかきたてることなのだ。会ってエネルギーを増大させるのである。
p238 われわれには自分のまだ知らない能力が隠されている。夢としか思えないようなことを成し遂げる力がある。誰でもいざとなったら立ち上がって、前には不可能と思えたことでも立派にやり遂げることができるのだ――デール・カーネギー
p244 難しい情況に直面した時、われわれは次のように自分に問うてみることもできるのである。
「この情況を変えるために私に何ができるだろうか」
もしできることが何もなければ、そのことは頭から閉めだして楽しむことに神経を集中させるように選択すればよいのだ。
p249 (ヴィクトール・E・フランクル著「夜と霧」で、アウシュビッツ強制収容所での生活を振り返って書かれた内容について)
<人は自由なのだ。与えられたどんな環境の中でも、どんな姿勢をとるかは本人の選択であり、自分の道を選ぶのは自分であるということを私に教えてくれたのである>
強制収容所という恐るべき場においてさえ、残されている自分の姿勢を選ぶ自由がある。
p250 われわれが望むなら、この世を皮肉な目で悲観的に見る立場を選ぶこともできる。あるいは最上のものはこれから先にあると頑固に信じて、希望をもって生きる前向きな立場にも立てる。
この「姿勢の選択」はまさにわれわれの「心」ひとつにかかっているのである。
最後に
私は(まわりから見て)楽観的で脳天気だと思いますが、それでも不安はあります。
これから年老いていくわけですが、
いつまでも健康でいられるのか?
死ぬまで生活できる資金があるのだろうか?
ボケずに自分のことをしっかりと認識して生活できるのだろうか?
長生きしていいことがあるのだろうか?
色んなことを考えます。
しかし、人間から不安がなくなることはありません。
これが、私のこれまでの経験と、読んだ本の知識から得た結論です。
この本を読んで、前向き人生を歩むための方法を再認識しました。
自分が年をとって死ぬ瞬間であっても、「最上のものはこれから先にある」と固く信じられる人生を送りたいと思いました。