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外壁塗装だけの補助金はありません【自治体で確認して下さい】

投稿日:2020年10月26日 更新日:

外壁塗装

外壁塗装


 
外壁塗装で補助金があるみたいですけど、本当ですか?
お客様からこんな電話をいただきました。

木造一戸建て住宅の外壁塗装工事では、100万円~150万円位の費用になります。
費用を安く抑えたい気持ちはよくわかります。
そのような補助金や助成金があれば家計が助かりますよね。

ですが、外壁塗装だけの補助金はありません。そのことをご自身で確認する方法をお伝えします。
また外壁塗装工事の見積金額が適正かどうかを判断する目安や、見積依頼時の注意点をお伝えします。

記事の信頼性

この記事を書いている私は地方の建設会社に勤めていて、主な業務は建築の現場監督や設計監理等をしています。
資格は二級建築士と一級建築施工管理技士、宅地建物取引士があります。
 
25年以上住宅に関わってきて、住宅の新築、リフォーム等に設計から工事、アフターサービスまで行ってきました。
そんな私が、今回思ったことを書かせてもらいます。

✔この記事の内容
  • 外壁塗装だけの補助金はありません【自治体で確認して下さい】
  • 近くの業者へ相見積を取ってみては
  • 見積依頼で聞いてみること【注意点】
  • まとめ

 

外壁塗装だけの補助金はありません【自治体で確認して下さい】

結論ですが、通常の外壁塗装だけで出る補助金はありません。
ただし、省エネ改修工事や耐震改修工事にともなうリフォーム工事で補助金が出る自治体はあります。

冒頭のお客様からの質問「外壁塗装で補助金があるみたいですけど、本当ですか?」で、そんな補助金があるはずないと思いつつもつつググってみました。
東京都では「高反射率塗料等」で材料費の助成金がもらえる区があるようです。
他の地域では、省エネ改修工事や耐震改修工事にともなうリフォーム工事で補助金が出る自治体があります。

「外壁塗装 補助金」で検索して上位表示されるサイトを見ると、検索した人の地域で工事可能な登録業者を何社か紹介するサイトが多いです。
Webサイトの記事をよく読めば分かりますが、各自治体によって補助金制度が異なっています。
 
記事の中で、一般の方には申請等が難しいのでプロに任せるように書いてあるサイトもあります。
確かに申請手続きはプロに任せますが、だからと言って制度を理解するところまで任せてはいけません。
ご自身で、市役所の窓口に直接問合せをして確認して下さい。

市町村によって、省エネ改修に補助金を出すところ、耐震補強に補助金を出すところがあります。
それにともなうリフォーム工事にも補助金を出すようにしている市町村がありますので、その制度は使えます。
しかし、外壁塗装だけの補助金はありません。
ご自身で市町村役場まで足を運ばれて、納得がいくまで建築住宅関連の窓口で質問してみて下さい。
 

近くの業者へ相見積を取ってみては

外壁塗装で外部足場をかけて外壁を塗るとなると、100万円ほどの金額がかかります。屋根も含めれば150万円位かかります。
飛び込み営業の塗装業者は、キャンペーンなどの値引きで魅力的な金額を提示されていると思います。
でも、一度お住まいの住宅を建てた建築業者にも相談してみて欲しいです。

建てた建築業者や近くの塗装業者なら、信用を大切にしていて長く付き合えるメリットがあります。

デメリットは、建築業者なら会社経費分の費用が上がることですね。
元請業者は塗装工事を外注に出すので、営業担当と現場担当の費用が余分にかかります。
確かに余分な出費ではありますが、お客様の要望を叶えるべく努める営業担当と、きちんと工事がされているのかを確認して指導している現場担当の費用は無駄ではないと、私は思います。(手前味噌ですが…)

近くの塗装業者のデメリットは、対応がよくない可能性があることだと思います。
(ここで言う「近くの塗装業者」とは、お客様から直接工事を請けずに元請業者から仕事をもらっている下請業者を指しています)
私の感覚で言ってしまうと、結構仕事が忙しくて、仕事をもらっている建築業者と喧嘩してまで一見さんのエンドユーザーの仕事をとる必要がある? という感じがします。
営業力があったり、立ち回りが上手ければ継続できますが、なかなか上手くは行きません。

その辺のことを勘案して、近くの業者にも相談してみてはどうかと思います。
 

見積依頼で聞いてみること【注意点】

外壁塗装で大切なことは、外壁材とシーリング等の表面保護です。
外壁サイディングの表面塗装が剥がれて基材に水が染み込んで劣化することを防いだり、シーリングがひび割れたり切れたりして水が浸入するのを防ぐことが目的です。

なので、私は次のことを確認して欲しいです。

  • 外壁のシーリングの状態はどうか?
  • そして業者はシーリングの処理をどうするのか?

外壁のシーリングは、外壁材の継ぎ目とサッシ周りにあります。
外壁材の継ぎ目のシーリングは除去して打替えることが可能で、サッシ周りは打替が難しいことがあります。
キチンとした業者でしたら、劣化したシーリングは打替えます。ですがその費用分は増加します。

外壁塗装 目地シーリング打替え


一方、ただ単に外壁塗装をして「キレイになりました」という業者はシーリング増し打ちで済ませます。
シーリング増し打ちするだけでも、その上に塗装して表面に塗膜がのってしまえば分かりません。
でも、劣化したシーリングはそのままなので、揺れに対する追従性がなくてすぐに切れてしまいます。

その部分を業者に確認することで、お客様自身の判断基準が増えると思います。

余談ですが、外壁塗装をしないと雨漏りの原因になるということは現代の一般的な住宅ではありえません。
外壁材がボロボロになって張り替えざるを得なくなることはありますが、外壁がなくても下に防水シートがいるので雨漏りはしないはずです。
ですから、外壁からの雨漏りでしたら原因は外壁の防水シートの施工状況にあります。
飛び込み営業の業者の場合は、その辺の営業トークにも注意して下さい。
 

まとめ

  • 補助金については、市町村の窓口でご自身が納得できるまで話を聞く
  • 建てた建築業者や近くの塗装業者にも相談してみる
  • 劣化したシーリングの処理を確認する

以上の点に注意して、お住まいの住宅の価値を守って下さい。

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