私は夢想家で理想主義者で、頭の中がお花畑状態だと思います。
そんな私も、たまには国政に携わる先生方のように言質を取られないような発言を出来ないようにするにはどうしたらいいのかと思案している時に読んだ一冊です。
目次
1.この本の内容
2.どんな人に向いているのか?
3.本の目次
4.僕の心に刺さった内容
5.最後に
1.この本の内容
元国会議員秘書であった著者が、仕事上のトラブルにどう対処したほうがいいのかを、実際にあった事例を使って教えてくれる内容です。
また、仕事上の問題を起こさないためにしておくべき行動を教えてくれます。
2.どんな人に向いているのか?
自分は全く段取が悪くて、人の気持ちを察することが出来ません。
そんな僕と同じで、仕事上のトラブルを自分で解決できず、適切な対処法も分からずに、愚痴を言うしかないと思っている同類の方に読んでもらいたいです。
これを読んで、対処法の選択肢をひとつ増やして下さい。
3.本の目次
はじめに 穏やかな毎日を望む人に本当に必要なもの
第1章 事を荒立てない謝罪の鉄則
第2章 冒険を冒さずリスクをかわす
第3章 上司に気に入られる仕事術
第4章 ご機嫌を取ってうまいことやる
第5章 文章で下手を打たないために
おわりに
4.僕の心に刺さった内容
今回は、ビジネス書を読んできて感化された自分が、「えっ? そうなの?」と思ったところを主に書き出してみました。
p020 ミスやトラブルが起きたとき、誰が真犯人なのか、何が真の原因なのかという「真実」は、たいした問題ではありません。それよりも、人々はその後の謝罪に対する姿勢などから抱くイメージのほうで判断します。
p023 まずは事実を究明するよりも、適切な謝罪を行い、自分の印象を悪くしないことを重視したほうが良いのです。
p028 自分のミスで相手に迷惑をかけた場合、その後どうするかの選択権を相手に与えることです。(中略)自分で勝手にミスを正当化し、勝手にその後の対応を判断してしまうのは悪手です。
p031 正論は時と場合によってマイナスイメージを与えます。
p032 何か問題が発生したとき、たとえ正論では間違っていなくても、相手の感情に配慮した対処法が必要になります。
p038 恩を売っても仇で返されることはよくあります。それも承知でやると、もっと大きな恩で報いてくれる人が現れるのです。
p045 仕事を進めるということは、どれだけ無茶な指示であっても、それに納得して仕事をしているという既成事実を作ることになります。(中略)そのため、言質を取るまで何もやらないことが予防線になります。
p051 プレゼント、昔風に言うなら「付け届け」は効果抜群です。
p059 感情的になって怒っている人にはどう対処するのがいいのでしょうか。いちばんいいのは「近づかない」ことです。
p068 優秀なビジネスパーソンは、陰口や悪口はいずれ自分に戻ってくることを知っています。たとえば、私の知人の経営者は、陰口や悪口を言う人とは絶対に付き合いません。
p070 謝罪するときは「自分が絶対に解決する」という意識をもっていなければいけません。その意識があるかぎり、謝罪の大きさを正確に把握できます。(中略)もし、「上司が最後は責任をとってくれるはずだから」と考えていて、上司が何もしてくれなかった場合、あなたはどうなるでしょうか。
p075 たとえば「慰労会」の目的は何か。間違っても、社員を本当に慰労する場と考えてはいけません。慰労会とは上司が自らの威厳や存在を示し、再確認する場です。
p080 上司と飲みに行き、お酒が原因で評価を下げる人は少なくありません。筆者は、社内の人とお酒を飲むことは基本的にお勧めしません。飲むのは会社以外の人とにした方が無難だと申し上げておきます。
p088 部下がまずやらなければならないこと。それは上司の性格を理解することです。「なぜ、あの上司は評価が高いのか」「なぜ、あの上司の評価が低いのか」などの詳細についても、把握しておかなければいけません。ここでのポイントは、あなたの基準で上司の良い悪いを決めてはいけない、ということです。
p097 テレビドラマでもない限り、部下の責任を被って上に談判するような人は存在しません。そんなことをしていたら会社のなかで生きていくことができないからです。
p103 評価を上げる社員は、苦労話やアピールはしません。労いの言葉があったら「思いのほか苦戦してしまいました。時間をかけてしまったことをお詫びいたします」このように思慮深く謙遜するはずです。謙遜できない社員のことを「ボンクラ」と言います。
p109 「任せる」と言われたら、上司が期待している「任せる」を具現化しなければいけません。ここであれこれ質問していたら、自分の能力が低いと言っているようなものです。
p115 とにかく上司が「おっ、こいつはやる気あるな」と思うようなことの積み重ねが、信頼関係を生みます。
p125 50代の人の場合、チャレンジするのは基本的に部下に任せ、部下の失敗についてはどのくらい自分が責任を持つかを慎重に判断しましょう。あるいは自分の処世術を部下に教える番と言えます。
p135 これは「完勝しない」という原則にもフィットすることですが、クレームを言ってきた人物のメンツを立ててあげることも考えておかなければいけません。ここで注意したいのが、自社にとって直接的な損害、つまり金銭の賠償などが生じないようにすることです。
p141 しかし実際問題として、世の中には言うことがコロコロ変わる役職者はたくさんいます。(中略)これは考え方を変えれば、臨機応変であるということです。(中略)役職者は、より俯瞰的な視点を持っているからこそ、状況の変化に合わせてつねに適切な戦術、戦略を練り直す必要性を実感しているともいえるのです。
p145 少しのクレームでも、大げさに表現してしまえば、相手は「そこまでは言っていないのに……」と気おくれするものです。この隙をついてクレームを処理してしまうと、思ったよりもあっけなく、問題を処理できてしまいます。
p149 人がもっとも緊張感を覚えるのは、対面した瞬間です。そこから時間をかけて緊張感が収まっていきますが、立場が低いほうとすれば間違いなく待ち合わせた初対面の瞬間が、緊張感のピークになるからです。
p182 文章はさくっと書いて、じっくり読む。文章は書いたら終わりではありません。書いた文章を読み返すことも、文章作成の大事なステップです。構想から作成まで30分以内で一気に書き上げてみましょう。修正はあとでいくらでもできるからです。
p188 古代ギリシャの哲学者であるアリストテレスは、著書「弁論術」で次のように述べています。「口答えしたり、罪を否定したりする者に対しては、我々は一層厳しい懲罰を加えるが、罰せられて当然であると認めている者に対しては、怒りをおさめる。人間は自分に刃向かってくる相手に対しては、主張している内容が正しかったとしても、言われた側は自分の意見を否定されたように感じて逆に怒りを覚える」
5.最後に
ビジネス書で正論ばかりを学んでいた自分が恥ずかしくなりました。
実際の現場はその通りにはならないことを、これでもかと諭された気分です。