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【書評】メモ書きで心の中のモヤモヤを言語化して活用する仕組み【ゼロ秒思考】

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赤羽雄二著 ゼロ秒思考

考えようとしても、行ったり来たり堂々巡りをして、深掘りできないことが多い
イライラしているときは特にそうで、時間をかけて考えてもまったく前に進んでいないことがよくある
 
具体的にいうと、

 ○○は何でいつもあんなことをするのだろうか?
 どうしてこんなに気分が悪いんだろうか?
 何で○○はあんな嫌なことを言うのだろうか?
 どうして○○はすぐに返事をくれないのか?

 
そんなことを思うことはないでしょうか?
 
そんなモヤモヤした整理のつかない気持を吐き出して、整理する方法があったら欲しくないですか?
 
それがこの本
赤羽雄二著 ゼロ秒思考
に書かれています。
 
この本には、心の中のモヤモヤを言語化して活用する仕組みが書かれています。
 
しかも、方法はいたって簡単です。
A4の紙に頭に浮かんだことを書き出すだけでなので、誰にでもできます。
 

目次

概要
  本の著者 赤羽雄二氏
  私はどんな人
「深く考える」ことができない人が多い
イメージ・感覚を言葉にする
メモを書くと腹が立たなくなる
メモの書き方
メモの深掘り
メモの発展型
本の目次

 

概要

本の著者 赤羽雄二氏

本の著者である赤羽雄二氏は、マッキンゼーで14年働き、韓国企業の躍進を支えた経歴を持ち、今は「日本初の世界的ベンチャー」を1社でも多く生み出すことを使命に取り組んでおられる方です。
 

私はどんな人

私も「ゼロ秒思考」を読んでA4用紙にモヤモヤを書き出してみました。
これなら直ぐに、モヤモヤした気持やイラッとした怒りも整理できて、前向きに捉えて行動できそうです。
 
これまでの私は、「イライラさせられたとき」には時系列でつらつらとイライラに至った経緯を書き出して、どうすればいいのかと自分への質問を変えてまた書き出して… とやっていました。
このやり方ですと前向きになるまでに最低30分以上は必要でした。
ところが、「ゼロ秒思考」ならば短時間で前向きな見方と対策に向かえます。
 
こんな簡単で素晴らしい方法を使えば、あなたがより活躍できる人材に成長することは間違いないと確信します。
 

「深く考える」ことができない人が多い

まえがきで、著者はこう言っています。

一生懸命考えているつもりで、実際は立ち止まっている、という人が意外に多い。
前に進まない。あるいは、空回りする。気になることがあると、頭がうまく働かず、考えがなかなか深くならない。
(中略)
そもそも、大半の人は、どうすれば「深く考える」ことができるのかがよくわかっていない。
(中略)
思い起こしてみれば、日本では小学校の時から、考える訓練、効果的に考えをまとめる訓練がほとんどなされていない
(中略)
驚くほど多くの人が自分に自信をもてず、せっかくの能力が宝の持ち腐れとなっている。

 
そんな著者の経歴の中での取り組みや多くの人との関わりの中で編み出した、考えを深め、心を整理する効果的な方法がゼロ秒思考のメモ書きです。
 

ゼロ秒思考のメモ書きは小学生でも大学生でも社会人でも、男性でも女性でも、学歴があってもなくても関係ない。国籍も関係ない。
誰にでも驚くほどの効果がある方法です。

 

イメージ・感覚を言葉にする

まず、思考と言葉の関係について、強く意識してもらいたい。
思考は言葉によってなされる」ということ、そして「感情も言葉にできる」ということだ。
そのうえで、頭に浮かぶイメージ、感覚を言葉にしてみよう。
頭の中はもやもやしていることが多い。いろいろな言葉が浮かぶ。言葉にならない言葉が浮かんでは消える。
それを頑張って言葉にしてみる。浮かんだ瞬間に言葉にしてみる。
言葉にしてみると言っても、頭で考えているだけだとふわふわしたままで明確にならないので、紙に書き出す。
あれこれよからぬことが浮かんでも、かまわず書く。
イメージや感覚を言葉にすることに慣れてくると、だんだん自分の気持ちや思っていることをあまり苦労せずに表現できるようになる。
言いたいことがすぐ出てくるので、ストレスがない。言葉選び等にあまり迷わず、書いて表現することができる。
続けていくと、さらにスムーズに表現できるようになる。
頭を使わない状況で成長することはない。考えて物事を整理し、問題点を解決していかなければ、気持も晴れることがない。
やる気もだんだん低下し、仕事も面白くなくなり、結果も出にくくなっていく。

 

メモを書くと腹が立たなくなる

腹が立った時、気分が悪い時は、それを全部メモに書き出すとすごく楽になる。相手の名前はストレートに書く。仮に山下さんだとすると、名前をぼかさず「山下さんはどうしていつも私を罵倒するのか」といったメモを書く。

 

メモを書くと腹が立たなくなるのは、人目を気にせず遠慮なくはき出せ、はき出したものをしっかりと見ることができるからだと考えている。
その結果、自分の状況を客観視できるようになり、今起きたことが本当はどういう原因で起きたのか見えるようになり、それに対して何をすべきなのか、何をすべきではないのかが把握できるようになるからだ。

 

ちなみに、どうしても「そういう見方しかできないのは可哀想な人だ。どうやったらもっとうまく接することができるだろう」と冷静な気持で対処できず、腹が立つとしたら、こちらにもなんらかの落ち度、引け目、劣等感があることが多い
いつも気にしていることを突っつかれるから腹が立つ。
身に覚えがないだろうか。

 

重要な点は、決して我慢することではない。
我慢は身体によくない。
心にもよくない。
臭いものに蓋をしても臭いは消せない。むしろ、こもってもっと悪臭になる。
我慢するのではなく、臭いの元を断つことが必要だ。
A4の紙に書き出すという、ごく簡単な方法が、我々の大きな悩みだった腹立ち、いらだちを大幅になくしてくれる。

 

メモの書き方

メモを書く際は、A4用紙を横置きにし、左上にタイトルを書いて下線を引く。これ以上ないほどシンプルだ。
ノートではなく、パソコンでもなく、カードでもなく、小さなメモパッドでもなく、A4用紙だ。
しかも1ページにびっしり書くのではなく、わずか4~6行のみ書いて終わりにする。
それこそ、あっという間に書けるので、負担にはならない。

 
タイトル(=メモに書くテーマ)は、何でもよい。
頭に浮かんだまま躊躇せずに書く。

タイトル例として

・どうすれば仕事のスピードがあげられるか?
・仕事がうまくできる時、できない時
・どうすれば毎日30分、英語の勉強を続けられるか?
・自分は本当は何がしたいのか?
・自分が本当に得意なことは何か?
・将来をにらんで、今一番しておくべきことは?
・どんな本を読みたいか?
・もう少し朝型に変えるには?
・どうやって彼女とのやり取りをスムーズにするか?

メモのタイトル例として本には400タイトルを書き出してあります。
それを使ってメモ書きするだけでも、頭の中が整理され、心もあまり乱れない人になれる。
 

メモは、タイトル、4~6行の本文(各行20~30字)、日付のすべてを1分以内に書く
頭に浮かぶまま、余計なことを考えずに書く。感じたまま書く。
むつかしいことは何も考えない。構成も考えない。言葉も選ばず、ふと浮かんだままだ。

 

メモの深掘り

メモによっては、1ページに書いた4~6行それぞれをタイトルとして、さらに4~6ページのメモを書くと考えが非常に深まり、整理される。内容が1段も2段も濃くなって、いっそうすっきりする。

 

メモを1ページ書き、本文の4~6行をタイトルとして芋づる式にメモを書いていくと、考えが一気に深まっていく。
紙はたくさん使うが、書くたびに頭が整理されて行くのでお勧めだ。
驚くほど頭が速く回転し出すことに気づかれるだろう。

 

一つのタイトル(=テーマ)を深掘りすると、あっという間にむずかしい問題が小分けにされ、分解して整理でき、同時に全体像が頭に入るという大きなメリットが期待できるのだ。

 

メモの発展型

メモから企画書をまとめる

この本でお勧めしているメモ書きに慣れてくると、企画書の骨子が30分程でできる。
さらさらっと書けて、ストレスもなく企画書のイメージができあがってしまう。
いったん企画書の骨子、イメージができると、肉付けは比較的容易だ。

 

メモから企画書をつくるステップ

・思いついた片っ端から数十ページ書き殴る。構造は完全に無視
・カルタ取りのように並べてみる
・新しいアイデアが出てきたら、追加する。整理する
・全体のバランスを取る
・メモを見ながらパワーポイントで書きあげる

 

本の目次

はじめに
第1章 「考える」ためのヒント
第2章 人はゼロ秒で考えられる
第3章 ゼロ秒思考をつくるメモの書き方
第4章 メモを使いつくす
第5章 メモの整理・活用法
おわりに


赤羽雄二著 ゼロ秒思考

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